ある日突然母親がガンになったオタクの話

このブログは社会人女オタクが、ある日突然母の舌ガン発覚というとんでもイベントに立ち向かう羽目になった日々の記録です

やたらイケメンが執刀医になった話

舌ガン全般がそうなのかちょっと記憶が曖昧なのですが、処置についての説明の際に、以下のことを言われました。

万一転移していた際はまた対応が必要だが、まずは患部を切除して対応。

つまり舌が切られる。

舌切り雀かよ!!!

舌切りだけで終わらず、現代の医学では再建という手段があって、別のところから持ってきた組織で舌を縫合し戻すことが出来るそうです。

そうすることで基本的には術前のような生活が出来るようになるとか。



これについてのリスクや成功率などは形成外科の先生がしてくれたのですが、執刀してくれるというその先生がまさかの



氷室幻徳似!!!(仮面ライダービルドの仮面ライダーローグ。演じてるのは水上剣星さん)



そっちに気を取られて若干話が頭に入ってきませんでしたというか、もうやれることはやってもらってスタンスなのと、私だったら幻さんに全て委ねるなと思ってて……


医者でイケメンとかもはや勝ち組フルスロットル感溢れてますよね

地蔵様にお参りした話

病院での説明が土曜で、先々のスケジュールがなんとなく見えると社会人として気になるのは有給休暇取得問題だと思います。

月曜まで悶々としているのも嫌なので日曜ですが会社に赴き確認したところ、約一ヶ月の営業日分くらいはありました。

まあ正直少ねえなと思ったんですが、普通に使っちゃっててこれなので残ってる方なのかもしれません。

なんとかやりくりする算段を立てつつ、巣鴨に向かいました。



巣鴨といえば、とげぬき地蔵

お御影をいただきに行く任務が発生したのです。

前日、母が伯母と電話をしていた際に、

「お地蔵様持って行きなさいよ。無いなら買って」

という話をしていたので、代わりに行くことになりました。

とげぬき地蔵のお御影、私は不勉強なので詳しく知らなかったのですが、有名なんですね。

正直個人的にはこんな時ばかり神様やら地蔵様に頼るのもどうかなと思いもするんですが、お地蔵様のお御影で本人と周囲の気が休まるなら別にいいか、とも思いました。

これが怪しげな新興宗教系だったら絶対行きませんけど!!



そんなわけでとげぬき地蔵行って来たんですが、まず灼熱の巣鴨で軽く迷子ですよね。

なんとかたどり着き、ご参拝。

ここぞとばかりに祈りましたよ。たとえ都合がいいと思われようとも!

お御影をいただいた際、最後にお坊様が手を合わせてくださったのが、なんだか嬉しかったです。


この時点で母が癌でとかは周囲の友人や会社には詳しく話しておらず、愚痴をこぼすのもなと思っているので、今後もあまり話すつもりはないので、いわゆる「一人で抱え込みがちな状態」なんだと思いますが、お坊様が寄り添ってくれたような気がしてほっとしました。

ありがたや。

漫画「鬼灯の冷徹」のお地蔵様回をなんとなく思い出しましたね。

こうして信仰されてったんだろうなあとか思ったり思わなかったり。



後日談ですが、お御影買ったからねと誰も伯母に連絡しなかったばっかりに、山形に住んでいる伯母からお御影のお裾分けが来てしまいましたww

ついでに私宛へもお手紙をいただき、「何かあったらいつでも相談してね」というメッセージに思ったことは、駅で売ってるお土産用の芋煮パウチとか送ってくれないかなーだったんですけど、さすがに言えてません。

ご家庭の味の方が美味しいんですけど、芋煮パウチでも多分美味しいはず。

家庭内での問題の話

内心、健康診断どうしよっかなーとか思いつつ、帰宅後に家族会議。


とりあえず、最低でも三週間くらい入院になる想定とのことでした。

母親が突然の入院って、大体どこのご家庭でも危機だと思うんですが、我が家も例外ではありません。

そしてそういう時、世の中は娘に頼ってくるということが、たまーにツイッターなどで物議を醸しているんですが、我が家の場合、止むに止まれずそうなるしかないという事情もありました。

まず、私に兄弟姉妹はいません。

そして、そんな時くらいと言われがちな父親ですが、なんと数年前に脳出血を患い右半身がほぼ使えません。

元気なんですが。仕事もしてるし車も乗るしご飯も食べるんですが、一人で身の回りのこと全ては出来ないのでフォローと食事の支度をすることは必須になります。


父、朝四時半起きで仕事に向かい、夕方には帰宅。

私、仕事は昼から、遅くて23時帰宅。


生活スタイルでもう詰みました。

しかし、なんとかするしかないかなと思っていたところ、母から新たな懸念がもたらされました。

「父、病院で処方された薬飲むのを忘れがちなので、飲んでなかったら言ってあげて」


知らんがな!!!それは自分で頑張ってくれよ!!


とは思いましたが、どうにか薬を飲んでないことを、せめて私が気づけるシステムの考案が急がれます……(現在進行形)



お医者さんと娘さんと、そんな話は聞いてない!の話

検査結果説明から2日後、先生からの説明を聞きに本人と病院へ。


・現状に対し、一番適切な方法は手術である理由

・手術ではどこを切除しどう再建するか

・転移などしてないかは調べていくこと

・もし転移があればまたそれも対応していく

などをいっぺんに伝えられました。

先生の話が立て板に水の如しで、この人せっかちなのかなとか呑気に思っていたのですが、

「このまま何もしないと、一年も持ちません」


突然の余命一年宣告!!!!


そりゃ前のめりになるわなと思いました。

まあ、単純に先生個体の問題なのかもしれませんが、受け取った印象として。


ていうか、そんな話は聞いてない!


というのが正直なところでした。

本人は何故か、恐らくショックすぎて停止しがちな思考で解釈したんだと思いますが、なぜか一週間くらいの入院で治るみたいなテンションで話をしてきていたのです。


ああ、もしかして、こういうことがザラにあるから先生は強固に娘さんを呼んだ上での説明をと言ってきたのかなと、なんとなく腑には落ちました。


先生が手術に向けての手配を進めつつ、説明もしつつの合間に(同時進行してるので、この人がやはりせっかちなのかもしれない)、女性の看護士さんが母に

「今日は大丈夫ですか」とお声がけくださったのですが。

「少し元気になったみたいですね。この前、泣いちゃってたのみんなで心配してたんですよ。ショックですもんね」

と続けられ。


嘘でしょ泣いたとか聞いてないんですけど!


と娘は内心思いました。

まあ、泣きもするか……と虚ろな目になりつつ、こちらの衝撃には特に誰も触れないままお喋りは進み。

看護士さん「不安で眠れないとかないですか?」

母「あ、それは無いです。なるようにしかならないんで。寝れてます」


本人は食欲もあるし(固形物は食べれないんですが)、寝もするし普通に生活してるんですが、この時点で不安などで睡眠不足しがちなのはむしろ私でした。

ていうか、今もあまり寝れてないです……眠い……



そうこうしているうちに、手術の日取りを仮で伝えられました。

複数の科の先生が手術してくださるらしく、その中の一人が今夏休み中ですぐにはスケジュール確認出来ないため、という理由でした。

うん、まあ、そりゃ夏休みくらい取るよね時期的に。

と遠い目にもなりましたが、お医者さんだってそりゃ休むよね……絶対こういう時キレ始める人いるんだろうなあって思いましたね。


それはそれとして、一つ地味な問題がありました。


手術予定日、私の健康診断かぶっとるがな!


そんなことあるんですねえ。

運命の結果日の話 その4

バグり野郎を呪っているだけでは何も好転しないので、土曜日に共に医師の説明を聞きに行くことになりました。

なんでも先生が

「娘さんいるんですか!?娘さんは特に説明しておかないと後から聞いてない!ってことになるんで、娘さん呼んでください!!」

と仰ったそうで。

個人的にはいいから早く対応を進めて欲しいんですが。


いったい娘さんという存在と何があったのか知りたいくらいのリスクヘッジっぷり!!



その日の話はそこで終わり。

なんだか呆然としつつ、とりあえずツイッターなど開きました。

ツイッターを開けば神絵師さんの絵や面白ネタや公式発表などがあふれていて、うっひょー!!とか思ってると現実を忘れられたので自分本当にオタクで良かったなあと思います。

確か世の中では粉末の水素水なるワードがトレンド入りしていて、面白すぎてVIPPERまとめまで読んでましたね。

しかし同時に、今回の件で親戚などが変な宗教やら、怪しい水やら買わないといいなあとも思いました。

これ以上の厄介な話は受け止められないので。

運命の結果日の話 その3

舌ガン(フェーズ2)

治療は患部の切除

つまり、舌を切る手術が必要


それを聞いた私の内心

「おいマジかよこのバグり野郎!!!!」


依然『はたらく細胞』脳です。

確か待ってる間にもアニメ見てました。

はたらく細胞という作品の中では、細胞分裂のコピー時に発生したバグによりガン細胞が生まれたため、ガン細胞は他のキャラから「バグり野郎」と呼ばれておりました。

ちなみにcv石田彰

からして強そう。絶対勝てなそう感凄い。7話で最終回かなと思った。

作品はガン細胞側の心情も描かれて素晴らしいかったですし、せつなすぎて泣いたんですが、もはや勝てなさそうとか言ってる場合ではないので、

白血球さんとキラーT細胞さん、NK細胞さんたちに頑張って貰うしか……

と、本当に思いました。

本気で。

おいバグり野郎と思った瞬間には母の体内の全細胞を応援しました。心の中で。

これだからオタクは……とも思いましたが、悲観的になっても仕方ないですし、もう無理矢理にでもアゲていかないといけないと。


運命の結果日の話 その2

まだ病院だし

帰って来なくていい


と返事はあったのですが、この不安MAXな精神状態で仕事しても自分の生産性と対人スキルが保証できないという配慮もし、出社して四十分後には帰りの電車に乗ってました。

電車ガラッガラ!!

普段は曲など聞いたりアプリゲームにログインしたりしてますが、気が気ではなくゲームをする気にもなれず、無心でキャンディクラッシュソーダ攻略。

最近流行りの支離滅裂な行動・思考ってこれなんじゃないかと。

キャンディクラッシュソーダもアプリゲームですよ自分!!

ゲームは脳をダメにするとか言いますが、こういう時には本当に最高です。

ありがとうキャンディクラッシュソーダ

最近毎日やってます。

しばらくやってなかったのに。

どっぷりキャンディクラッシュソーダをし帰宅したところ、私の方が先に家に着いていました。


どうすることも出来ないので、とりあえずご飯食べて録画してたアニメ見たり漫画読んだりしていた記憶があります。

ありがとう二次元。

しまいには洗濯物も取り込み、いよいよどうしようかなと思ってたところ両親帰宅。


検査の結果、母が舌ガン(フェーズ2)と知りました。